| Index for March | Back Issues Index | TLT Main Page | Logout |
The Language Teacher
March 2000
What's Wrong with Japanese English Teachers? に対する返事
Beniko Mason
International Buddhist University
TLT1月号に掲載されたMike GuestさんのWhat's Wrong with Japanese English Teachers(日本人英語教師のどこが悪いのか?)という記事の題を見た時、てっきり、ネイティブスピーカー教員が日本人の英語教員の欠陥と弱点を批判した記事に違いないと思った。新たな不満は一体何なのだろうと意気込んで記事を読んだら、なんと、日本人教員をかばっている記事だったので、拍子ぬけした。しかし、読後、嬉しくもなかったし、同意もできなかった。
まず、日本人が中学高校を通して6年間も英語の授業を受けながら、読むことも、書くことも、話すことも、聞くことも、日常生活レベルでできないというのは、まさに、6年間の授業が失敗だという他はない。物理や天文学の授業を受けた学生が物理学者にならなかったり、明日の天気を予想出来なくても、物理や理科の教員は責められないのに、英語の教員だけ責められて、気の毒だというけれども、それは、あの人が出来ないのだから、私もできなくて良いと言っているのと同じである。生徒が物理の学者にならないにしても、物理を教えた教員は、義務教育で日本国民が活用できる知識として持たなければならないという程度の知識を生徒に教えることができなかったとしたら、それは、やはり、物理の教師も非難されるべきである。物理の授業にも問題があり、教授方法の改善が要求されなければならない。
若い経験のないネイティブの教員が日本の学校へやってきて、その学校でベテランの英語教員の教授方法を軽蔑し、新しい教授方法を伝授しようなどとは厚かましい、嫌がられても当然だとGuestさんは言うが、それは、その若いネイティブの講師の生意気なやり方に問題があるのであって、より効果の高い、効率の良い教授方法は、伝授するべきである。
違った状況で、ネイティブ教員の不当に失礼な言動には多くの日本人が不愉快な経験をしているのは確かである。しかし、それは、対人間の問題であって、英語教育改善という観念的な目標とはまた別である。批判されても、不愉快な思いを味わったとしても、間違いは正していかなければならない。
Guestさんの大学に入学してくる学生が、基本的な文法や基礎単語を修得しているからといって、現在の日本の英語教育はそれで良いなどと言ってもらっては困る。志望大学の入学試験に合格したい高校生は、塾や予備校へ行って、試験のために、英文法を数学の公式のように覚えて、単語を丸暗記して試験を受ける。そんな詰め込みの勉強は、時間とエネルギーの無駄であるばかりか、「結局、自分は英語を修得することができないのだ」という諦めにつながる。希望と夢に繋がらない学習なんか何のためにしなければならないのか?入学後、大学で英語をより良い方法で学習しないと、覚えた単語はほとんど忘れてしまう。大学での英語の授業なんか、ほとんどの場合若い青年の知性を馬鹿にした卑劣な授業が多いのだ。ドリルが好きな学生がどこにいるか?1ページに2時間も3時間もかけて辞書をひきながら訳していく英文訳読を好きな学生はいない。効果もなく、効率も悪いと分かり、学生も嫌がっている授業方法をまだ続けたら良いと主張するGuestさんの動機は一体何なのだろうと疑う。
文部省の指導要項には、いろいろ目標が書いてある。それが達成できていないのは、他にも理由はあるだろうが、一般的に言って、中学高校での教授方法が間違っているのと、教員の質が低いからである。教員の質が低いのは、大学で教員養成をしている大学教員の質が低いからである。子供たちは被害者で、その教育環境の中での不幸を少しでも取り除きたいと、多くの日本人の英語教員が、より良い教員養成に努力し、より効果があり効率の高い教授方法を調査研究して日夜努力しているのに、このままで良いなどという発言には驚くだけでなくて、憤慨した。高校教育の目標は、生徒に勉強の仕方を教えるだけのところではなくて、実際に、卒業後に、精神的にも物質的にも豊かな生活を楽しむための教養と技術を養成することにある。その目標に達したいので、日本人教員は努力しているのだ。
Guestさんは、日本人教員はそんなに悪くないと言って、理解のある優しい友人のように聞こえるけれど、親友というのは、一緒に理想を追及してくれる人のことなのだ。
All materials on this site are copyright ©2000 by JALT and their respective authors.
For more information on JALT, visit the JALT National Website